この春、ジャズ・ピアニスト高田ひろ子さんらとの共演による
「小さな空 武満徹ソング・ブック」をリリースしたばかりの
カウンターテナー、村松としゆきさんが 毎月一度お届けするプログラム。
今回は10月の新国立劇場初出演(ヘンデルのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」の
ニレーノ役)を前にレッスンなどのため滞在中のイタリアからお届けします。
「3か月前と一変していたイタリアのコロナ対策」
「イタリアを留学先に選んだわけ」
「カウンターテナーに必要な3つのテクニック」などをお話ししながら
村松さんのカウンターテナーをたっぷりとお聴きいただきます。
《楽曲》
1,シューマン/リートと歌 第1集Op.27~
「ジャスミンの茂み」「微笑みの眼差しさえあれば」
(歌)村松としゆき (ピアノ)越知晴子
2,アリベルト・ライマン:パウル・ツェランの詩によるカウンターテナーと
ピアノのための5つの歌曲~
「ひとつの指輪が、弓を弾くようにして」
(歌)村松としゆき
3,伝カッチーニ(ヴァヴィロフ作):アヴェ・マリア
(歌)村松としゆき
(チェンバロ)圓谷 俊貴
4,アリベルト・ライマン:パウル・ツェランの詩によるカウンターテナーと
ピアノのための5つの歌曲~「粉砕された」
(歌)村松としゆき
村松としゆき(カウンターテナー)
京都市出身。東京藝術大学音楽学部声楽科、同大学院修士課程独唱科を首席で
修了。その後イタリアに渡り、ノヴァーラ・G.カンテッリ音楽院古楽声楽科で
研鑽を積む。
第20回ABC新人オーディション最優秀音楽賞、第16回松方音楽賞奨励賞、
第12回千葉市芸術文化新人賞、第24回青山音楽賞新人賞、第13回東京音楽
コンクール第3位等受賞。
2017年度野村財団奨学生、2019年度京都市芸術文化特別奨励生。
これまでに藤花優子、伊原直子、寺谷千枝子、R. バルコーニの各氏に師事。
NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」やABC放送(共演:大阪フィル)などの
TV、ラジオへの出演のほか、国内主要オーケストラとの共演、
日本ヘンデル協会
「フラーヴィオ」タイトルロール、A.ライマンの歌曲「カウンターテナーと
ピアノのための5つの歌曲」(日本初演)、バッハ「カンタータ」、
「ヨハネ受難曲」、ヘンデル「メサイア」、モーツァルト「レクイエム」
などのソリストを務める傍ら、2017年三枝成彰「狂おしき真夏の一日」
ユウキ役で好評を博し、現代歌曲を加えたプログラムで出演した
ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018、2020年の井上道義×野田秀樹
「フィガロの結婚」ケルビーノ役など、従来のカウンターテナーの
領域である古楽の枠だけにとらわれない幅広いジャンルでのレパートリーを
持ち、活躍の場を広げている。
2022年10月には、ヘンデルのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」の
ニレーノ役で新国立劇場へ初出演予定。また2024年1月には、
ドイツ・エアフルト歌劇場のオペラ“Julie et Mao”公演への出演と、
海外でのオペラ・デビューも決まっている。